『癌になってよかった―いのちかがやけ―』
黒田英之著/探究社刊/定価1,900円

 「癌になると死が私の目の前にある…死に直面すると、人は生きることを大切にする…今日一日を精一杯…しっかりと生きようとする。人が私にいう、「貴方、最近明るくなりましたね」と、「ええ、癌になって明るくなりました」「冗談でしょう、癌になって明るくなるなんて」「嘘だと思うのなら、貴方も癌になってごらんなさい」。こんな冗談が私には言えるようになりました。私は「癌になって、よかった」のです。」

 これは、著者が本文中に述べられた言葉です。著者の西蓮寺・黒田英之住職は、平成4年に直腸癌の手術を、平成5年には肝臓癌を発見・治療をし、平成6年に癌が肺に転移していることを告げられました。著者は、癌になったことにより、もう一つの人生を得られました。そのもう一つの人生を力強く、またやさしく生きてこられた経験を書かれた本です。残された人生を、力強く、また、やさしく生き切ることを願うすべての方々に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。